いよいよ朝方も冷え込みが強くなってまいりました。11月は霜月といって畑に霜の降り始める月だそうです。つい先日まで半そでで飛び回っていたゆきたんくも、もう長袖長ズボンでないと外に出れない有様です。もっとも周囲では「そんなに若くないんだから」とか言われています。また、それに反論する気力も体力も衰えてしまった今日この頃でございます。 写真は千葉県柏市花野井にある、幻の戦闘機「秋水」の開発のなごりであります。1944(昭和19)年7月、高高度から爆弾を投下するB29の迎撃用に、液体ロケット戦闘機の開発を陸海軍と三菱重工業が始めたのです。陸軍柏飛行場を基地とした幻の局地戦闘機「秋水」はついに日の目を見る前に終戦となりました。この畑は近隣に住む方が管理しておられます。この地下は地元の古老の方々も防空壕と思われていたようですが、「秋水」の燃料庫で畑の上に突き出た6本のコンクリート製の筒は換気筒だということです。
甲液(80%過酸化水素、オキシノリン、バイロ燐酸ソーダ添加)と乙液(水化ヒドラジン、メタノール混合液、銅シアン化カリ添加)という2液の化学反応で飛行機は時速850km、1万メートルの上昇に3分しかかからないという化け物のような性能を持つものだったそうです。しかし保管の非常に困難な燃料は人体を溶かしてしまうほどのものだったそうです。このような戦争遺跡も戦後60年を迎え、80歳の人でも当時は20歳で男性は戦争に行っておられましたから地元の情報は分からなく、女性に聞くしかありません。ですから現在75歳くらいの方や逆に90歳近くの方に聞かないと分からない訳です。そうすると後、5年から10年がリミットではないでしょうか。この地下は国のものだということなので、どうか戦争遺跡として保存していただけるといいと思うのですが…。 |