サロベツ1

 「あしたの城」に着いたのは夜で雨も降っていた。翌朝雨は上がっていたが晴天という感じではなかった。少しずつ日差しが出始めたのでのりたんと外へ出てみたのである。自転車を借りてちょっと遠乗り。目前に広がる広大な景色に感動しながらペダルを軽快にこぎ楽しむことができたのである。
これぞ北海道!という景色がこれであろう。私がサロベツで撮ったベストショットである。道がどこまでも続き、地平線を感じるような視界の広がりは今までに見たことがないものであった。何も障害物がないことの気持ちよさをまた味わいたいものである。
 これはサロベツの景色に見とれて吸い込まれかけているゆきたんくである。見るところゆきたんくの地元である東京のコンクリートジャングルとはまったく別世界の広大な景色が広がっているのである。松山千春氏の歌に「はてしない、大空と広い大地のその中で…」というのがあるが、「これか!」とこの時に思ったものである。このようなところで生活をしていと大陸的なおおらかな性格になるのであろう。私の好きなさだまさし氏のおばあさまは北海道よりさらに寒いロシアにいたことがあるそうで、逸話の一つに「おばあちゃん、寝るときは家に鍵をかけないとだめでしょ!」と家族言われたことに対して「どうせ、入ってきたって日本人だろ!」と答えたという。本当におおらかなのね。