中正記念堂へ

 次は中正紀念堂へ行く。

紅楼から歩いて30分、2㎞ほどの道のりである。

途中に2.28記念公園、台湾総統府(中華民国総統府)がある。

 気持ちはワクワクドキドキである。
 総統府の近くに来た。写真を撮ろうとしてS氏に止められる。
周囲の様子がおかしい。

この写真には写っていないが、ポリスマンも多い。
パトカーも停まっている。

何じゃらほいである。

S氏が口を開く。

「日本の国会に当たる立法院で立てこもりがあったんだよ。」

そのせいで、総督府、2.28公園の観光はアウトになったことを記しておく。 
 上写真は総督府の横を通った時のものだ。
かみそり有刺鉄線という物騒なバリケードが総督府の周り取り巻いていた。

これでは観光どころではない。 
 私たち二人の近くには、日本人カップルがいた。

何の気なしに振り向いて総督府にカメラを向けていた。

ジョギングをするおじさんがと選りかかって、「ジャパニース゛?」 そして総督府を指さした後、両手人差し指で×を作った。

周囲には、警察の車、装甲車などが止まっている。

確かに普通の状態ではない。

S氏が、「ここはね、戦時中ですよ。日本とは違うんです。」

その言葉に、異国に来ていることを尚更意識することになった。