今回の旅は急な所用ができたためのものであったが、その内容はここに載せられるものではないので、旅で味わった幸せについて語っている。
この写真は一夜明けて帰途に着いた時のものである。早朝五時に旅館を出て長い坂道を下っている時に空が明らんできたことから日の出を写そうと思い立ち車を止めて撮影したのである。
車を留めて待つこと5分。山際がだんだんと明るくなり、山の上部にある雲が日の光を反射し始めた。いよいよ日の出であろうか。
そして一瞬の煌きの後、太陽が顔を覗かせたのである。柔らかい日差しを気持ちよく浴びながら深呼吸をした。
「空気ってこんなにおいしかったっけ」と思い、その感激にひたりながら日の出を見つめていた。