松原諏訪神社上社

 実はこれが今回の旅行のメインであった。何であまり名もない(失礼)神社がメインなのか。昭和60年の夏のことである。大学のクラスの同窓会が長野県佐久市で開かれたのである。もちろん泊まりでだ。その時にひょんなことで興味を持った松原諏訪神社上社にある「野ざらしの鐘」を見たいと思ったのだ。ちょっとしたことでも1回思ったらそれを叶えないと気がすまない自分の性分は病気かもしれない。死ななければ治らないというやつだ。
 じゃあ「見に行けばよかったじゃん!」と誰もがおっしゃることでしょう。実はこの日は皆さんがご存知の日航機が雄鷹山に墜落した日でもあるのだ。その場所から10qと離れていない場所に宿泊していたのである。こりゃあ、帰りは大変なことになるやもしれないので込まないうちに帰ろうということになり、「野ざらしの鐘」はおあずけになったのである。それから17年の月日が過ぎこのことはすっかり忘れていたのだ。ところが急な所要で向かうところが松原湖近くではないか。これは寄るほかはない。能書きが長くなったが、以上がここを訪れるきっかけとなったのである。
 入り口の鳥居である。民家の中を通って歩を進めるのである。この日は晴天で暑かったが歩を進めるごとにひんやりした空気が肌を慰めてくれるのだ。やはり霊験あらたかな神社というのは特殊なものがあるのだろうか。その時同行した博士が「植物の近くは涼しいんですね。」と一言で片付けてしまった。あ〜あ、それは分かっているんだけれどね。


さて、右の写真は入り口付近の鳥居の傍らにある木である。見れば分かるのは当たり前だが、なにか瘤がたくさんできていて何かを主張しているようだ。上に屋根がつけられていてこの木がもう成長しないことは分かっているのだがその存在感はこの神社にとってはなくてはならないものなのだろう。
 また今度会おうね。