渋の地獄谷噴泉

 音の正体は写真にある噴泉であった。実は噴泉という言葉はこの時に初めて知ったのだ。パッと見には間欠泉だと思ったのだ。しかし、何時もまで経っても噴出はやまないのだ。「れれっ長い間欠泉だなぁ。もう5分も出続けている。」と言ったら友人が「これは噴泉だよ。間欠泉じゃないよ。」「へぇー」初めて知ることの感激は強烈ですよね。
 上の写真の右側の碑を近くで撮影したのが右の写真である。天然記念物渋の池地獄噴泉とあり、左下に説明があった。

天然記念物 渋の池地獄噴泉
               昭和2年4月8日指定
この地方は、今から約3500万年前、日本列島に大きな定動(?)があって、列島のまん中を横断する大地溝帯ができたとき陸地から海にかわり厚い海成層を形成した。
 この地獄谷は、このあたりの温泉の熱源となっているが、ひん岩が深い地下から、この海成層をおしあげ、ここの川底にあらわれた所である。ここの噴泉は、岩漿から分かれてきたガスが、温泉とともに非常な熱気をもって噴き上げるもので、火山現象としては、きわめて珍しい。噴泉は遠い昔から絶えず噴きあげて、きているが天明3年(1782年)の浅間山大爆発のとき、一時とまったといわれる。これはこの噴泉と岩漿との間に深いつながりのあることを物語っている。
昭和50年10月1日
                           文化庁
                           長野県教育委員会
                           山ノ内町教育委員会
 これは噴泉の策のすぐ外から撮ったものである。噴出し口は岩を集めて保護されていた。そこには白い硫黄状のものがこびりついていたが、これが延命の素なのであろう。地獄谷温泉の泉質を調べたら、「含食塩石膏正苦味泉」というものなのだそうだ。胃腸病、神経痛、リウマチ、痔疾などにきくという。なるほどと思った。