袋田に着いた

   袋田の滝の駐車場に車を止め、川の向こうを見ると屋台とホテルをくっつけたような施設があった。そう、屋台村(黄色の所)のような感じだ。おでんもラーメンも、その土地のものもある。建物の上は露天風呂になっている。滝を見て、ひと汗かいて、風呂に入って、さあ飲もう、みたいな(笑)
 なんといってものんびりしている感じが最高。都会の喧騒からシャットダウンされる空間に触れることは大切だね。
 袋田に着き、駐車場から滝方面へ向って行くと特徴のある街灯が見えてきた。
 街灯の柱の途中には提灯があり、そこに「袋田の滝」としるされている。更にその下には看板があり、袋田の滝の写真とこれまた「袋田の滝」の表示である。
 これが数本立っているのである。以前仕事で天童市に行ったことがあるが町のいたるところに将棋の駒があったのと似ている。
 これから初めて観る滝に期待感を抱かせずにはおかない演出である。
 袋田の滝入り口に行くまでの間にたくさんの店がある。地元の名産品を売る店がほとんどなのだが、途中炭火で魚を焼いてあるところがあった。香ばしいにおいが立ち込め、「はやく買ってくれぇ〜、はやく喰ってくれぇ〜」と叫んでいる。これまた寒い時にありがたい演出である。そうそう魚のとなりにはこりゃまた地元で醸造された醤油の風味満点の焼き団子が並んで立っている。涎が出てきたが、我ら一行は先を急いでいたのであった。においで我慢した。鰻でもないのになぁ…
 またもや川の雪に目が留まったが、その川に無造作に転がっている石にびっくりした。こんなのが上から転がってきたら怖いよな。
 古物商のような店があったが、その店先にあったのが、巨大なお面である。縦1mはある。だいぶ塗装がはげ、ひび割れしている部分もあるので年代物なのだと思う。これから袋田の滝へ行かれる方。このお面に出会った時は、目を見てはいけない。吸い込まれそうになってしまう。いやいや、冗談ではない。ゆきたんくはそういう勘はよく働くのである。よって斜めの角度からこの写真を撮ったのである。
 袋田の滝というのが一般的な名称だとばかり思っていたら、正式には奥久慈県立自然公園の中にある滝ということであった。 このように国内でも知らないことばかりあるというのは逆に楽しさを感じさせる。 写真にあるような看板も板が割れていて歴史を感じさせるには充分な自然の演出である。
 久しぶりにのんびとした。
観瀑台を見れる場所をゆったりとあるくゆきたんくと義母である。