ジ・オールド・レクトリー

 昨晩は11時前、ギリギリに宿の前に着いた。
しかし、宿の扉は閉まっている。
 チャイムらしきものはなし、扉のノッカーを鳴らす。
 うんともすんとも・・・
 車に帰り、電話をかける。
 かからない。
 助手席にいたS氏と考える。
 ふとS氏が、「ゆきたんくさん、市外局番の0を取ったらかかりました。 」
 と言ってS氏の電話を渡された。
 宿の主人が出た。
 遅くなったお詫びを申し上げたら、すぐ出るからとのことだった。
 柔和な感じのご主人が迎えてくれた。
 重ねて謝ったら「Don't worry」 「No problem.」と中へ招いてくれた。

 というのは昨晩の話。
 自分たちの他にも客はいるはずだろうから、なるべく音を立てずに荷物を運び、シャワーを浴び、寝ることにした。
 宿の外観である。
 宿の名前にある「rectory」というのは司祭館のことである。つまり大きな教会にある司祭(神父)の寝泊りするところだ。
 「Scottisht(スコットランドの)」という表示が、スコットランドに来たということを確認させてくれる。
 昨晩見た瞬間に「ガーン」と来たのがこの表示。

「SORRY NO VACANCIES」
       ↓
「すみません、満室です。」

あぁ、時間を過ぎると・・・
瞬間途方に暮れたゆきたんくであった。
きっと予約客のみの営業なのだろう。
 ご主人のデビッドさんは太い腕をされていた。

 セラピーというか、マッサージもできる方のようだ。
 宿の隣は教会だった。
 司祭館というには、ぴったりの位置に建てられていると思った。

 そして、イギリスの旅はホテルというよりはB&Bに泊まるというのが自分たちらしいと思っている。


Copyright Yukitank All Rights Reserved.