ゆきたんく

 空港からはどのように移動するのかは考えていなかった。全て義兄任せである。
しばらく空港で時間をつぶしていると、義兄夫婦が二人で何かを話しながら動き始めた。そろそろ出発だという。近くに踏切がある。駅が近くにあるのか・・・
うん、電車か、バスか・・・と思っていたら一台の大きなワゴン車が来た。
 義兄がインドネシア語で話をしながら握手をしている。私に助手席に乗れと合図をしてみんなも乗り込んだ。私にも握手の手を差し出したので、「スラマッ・シアン(こんにちは)」と言って握手をした。初めまして(プルクナルカン)は忘れてしまったのだ。
 驚いたことに現地での運転手を手配済みだったのだ。
  ジョグジャカルタは義姉の実家に近いこともあって義兄夫婦で日本語とインドネシア語を交えた会話で盛り上がっていた。
 それに引き換え、空は今にも泣きそうである。