ゆきたんく

 いよいよ出雲大社である。楽しみにしていたのはなんといっても日本一の注連縄(しめなわ)である。しかし建物のどこを見ても注連縄なんてものはない。本当にここは出雲大社なのか?縁結びの神ということからゆきたんく家に不吉なことが起こる前兆なのか。なんのことはない。参道が広い(こんな表現あるか?)だけであった。途中には大黒様とうさぎさん(因幡の白兎)が向かい合って微笑ましかったり(物語の中ではけっこう悲壮な場面である。) 
 おおきなふくろをかたにかけ
   大黒様が来かかると
     ここに因幡の白兎
  皮をむかれてあかはだか

が三番まで刻んである歌碑(といっていいのだろうか?)である。何か懐かしい気がして仕方がないのである。ゆきたんくの記憶の中では「童謡」として残っているのである。「童謡の歌」ではないので本当にかわいそうなうさぎさんだねぇと母と話をした記憶が残っているのだ。
 
  幸魂(さきみたま)奇魂(くしみたま)という海を照らしていずる神のおかげをいただく大国主命大神のモニュメントである。このおかげをいただくことで結びの神になられたとのことだ。
 松の立ち並ぶ参道である。中央のモデルはおーちゃんである。
  あっ注連縄が見えた。真っ先に気がいくゆきたんくである。その手前には知る人ぞ知る青銅鳥居であった。「毛利輝元の孫綱広の寄進になるもの」と由緒のあるものでございました。そして青銅ではなくと碧銅の鳥居という表現でした。うーん、奥が深いなぁ。