生まれて初めての山陰の旅もいよいよ終わりである。国道9号線を松江に進みながら一抹の寂しさを感じてはいる。しかしこれは物心ついた時、母の実家の岐阜県大垣市大垣駅のホームで見送ってくれた叔母さんたち、いとこと別れる時の心情と同様である。
一つ一つの景色が名残惜しいのも旅の終わりの心情である。きっと帰りの電車の中ではぐっすりと寝てしまうのであろう。