ゆきたんく

 歩いているうちに見えてきたのが、垂仁天皇陵である。有名なところでは仁徳天皇陵があるが、ここ関西にはたくさんの天皇陵がある。
 正式名称は菅原伏見東陵(蓬莱山古墳)で第11代の垂仁天皇が眠っておられるとのこと。全長227mの前方後円墳で広い周濠が印象的だ。
 周濠に浮かぶ小島は田道間守の墓で、それにまつわる話には感動した。以前時候の挨拶(2007年1月)で記したこともあるが、概要をここに載せる。

 天皇陵の傍らには小さな小島(田道間守たじまもりの墓…垂仁天皇に仕えた)を見ることができる。垂仁天皇の命を受け、不老不死の果物を探しに行き、10年後に非時香実(ときじくのかぐのこのみ)…橘の実を持ち帰ったとされている。ところが尊敬する天皇はすでに崩御された後で、田道間守は悲観にくれて死んでしまい、それを哀れんで垂仁天皇の近くに葬られたと伝えられている。