この伽藍(がらん)の名前に冠している玄奘三蔵は、『西遊記』で有名な中国唐時代の歴史上の僧侶(三蔵法師)だそうだ。「瑜伽唯識[ゆがゆいしき]」の教えの始祖で法相宗と呼ばれる。奈良の薬師寺と興福寺が法相宗の大本山である。昭和17年(1942)に南京に駐屯していた日本軍が玄奘三蔵のご頂骨を発見し、その一部が戦時中であったので、埼玉県岩槻市の慈恩寺に奉安され、その後ご分骨を拝受し、平成3年(1991)玄奘三蔵院伽藍を建立したとのことである。