民宿いで

 この度の旅で、お世話になった民宿いでである。松原湖(稲名湖))の先2kmくらい先の稲子というところにある民宿である。大学のテニス部やサークルなどが合宿によく用いる民宿だそうである。
 食事の時のことだが、何回か停電したがお客は「あらら、また停電しちゃったのねえ。」という感じで灯かりが点くのも待たず、暗闇の中で食事を続けていた(周囲の音からそう感じた)のである。そんなちっぽけなことは許すよといった感じが素敵だったなぁ。
 入り口の上には丸太の一部で作られた看板があった。民宿という雰囲気がこの看板ひとつから醸し出されている。この入り口をくぐった右側に待合の居間があるのだが、先客がいていびきをかいて寝ているのである。都会の喧騒の中では味わうことのできないのんびりしたムードである。他のお客もいたのだが、前からの知り合いのようにリラックスした状態で過ごしている。
 ここは、宿泊する棟の隣にある工房のような所である。入り口には「田舎暮らし」と表示があり、中にはいろいろな工作道具がおいてあるように思えた。そうそう、福島の磐梯なんかに行くと、民芸品として赤ベコを作るというが、この地でもそのようなものがあるのだろう。ついに未確認のままだったが、今度この地を訪れる時には絶対に聞くぞ。
 民宿いでの中庭のようなところである。たくさんの草花が自然な状態で咲き誇っているのである。暑い日差しの中で風に揺れながら何かを話しかけられているような気になりました。もう宮崎俊の世界ですね。きっとトトロはこんなところに住んでいるのかもしれませんね。
 上の写真を撮った場所から180度反対側の景色をみると山。この場所が山に囲まれていることが分かりますね。
 写真右側の木はこの辺りで一番背の高い木でした。この木も風で木の葉が高い細かな音を立てて、語りかけてきてくれました。
うん、本当に快い音でしたね。
 民宿いでではおじいさん、おばあさんに若夫婦とその娘さんたちがいました。この写真はもう1人の家族です。名前を「ジョン」?と言いましたかね。表情の穏やかな、柔らかい目線の犬でしたね。日陰をみつけ、一生懸命舌をだして体を冷ましていましたね。
 とても愛情いっぱいに育てられていることが分かりましたよ。