ゆきたんく

 この日も暑かったねぇ。長瀞ライン下りで涼もうかなんて思ったが、そんな気持ちを萎えさせるくらいの暑さだった。車の中は冷房が効いているが、紫外線を遮断する窓ガラスを通ってくる日光が突き刺すこと突き刺すこと。肌が痛いのである。そして車外に出た時は別世界に来てしまったような感覚。暑い〜!
 荒川の水は流れている。しかしねぇ、風がなかったのだ。流れる汗、そしてその汗を温める外気温。うだってしまった。
 そんな中、水に近づくのりたん。
 つっくん何か見つけたの?
 すでに水際で遊んでいたつっくん。話しかけるのりたんに気付かず、石を指で弾くつっくん。獲物でも狙っているのか。
 次の石を物色するつっくん。そして親子で小石でじゃれ始めた。大きな筋肉を使った行動は体温を上昇させるだけなのである。
 のりたんとばあちゃんだが「秋桜(コスモス)」という雰囲気じゃないね。
 遠方を見る。楽しそうにしているような人たちはいるが動作が緩慢である。しかしこの川が東京湾までつながっているとは…
 再び車内である。暑かった荒川を橋の上から見ながら長瀞をあとにするゆきたんく軍団であった。遊んでいたのは橋の下。その橋の上を通っているのである。