「大きなターン」と「回転速度」を得るためのトレーニングについては今をときめくハンマー投げ選手の室伏広治選手の父親で、前日本記録保持者で中京大学教授の室伏重信先生のかかれた本を検証する形で組み立てた。
 まず自分が身につけることができなかった技術を洗い出した。フォームというものは目に見えるものである。もしフォームに問題があれば、それを解決するには基礎基本の部分に戻らねばならないと思ったからだ。また、この本から学ぶアドヴァンテージがあった。一般の方と比べ、ハンマー投げ経験者のゆきたんくはこの本に載っていることを理解しやすいばかりか、文字で表現する限界の先までを感じ取ることができるということだ。しかしながら、80mの世界については経験がない以上理解することは無理である。ターンの回転速度は速かったが、ターンそのものが小さかったゆきたんくのフォームで50mの世界を知っているのならばおーちゃんに「大きなターン」の習得をさせることでそれ以上の飛距離を望めると思うのである。
 また、トレーニングは最初が肝心で適当に行ってしまえば、適当なフォームを身につけるための練習にしかならない。そうなれば一回そのフォームを壊してから新たに始めなくてはならない。時間のロスである。また機械ではないのだから、瞬時にリセットできる訳がない。死ぬまで付き合う自分の息子が本格的なハンマー投げを指導する第一号選手(同時にもう一人選手はいるのだが…)であるのだからこりゃぁ生半可ではつとまらないのである。親としての基礎基本まで問われることになってしまったのだ。とはいえ、自分の取り組んできたスポーツを息子に指導することができるのはこの上なく幸せである。